6月22・23・29・30の4日間限定で開催した第二回tamaxの
絵画個展「dessin」が終了いたしました。

会場となった高円寺まんま みじんこ洞さま、ご来場くださいました
お客様にはこの場を借りて感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
来場者数は大体40名くらいで、私の呼んだおともだちもいれば
ふらっと見に来てくださった方も。
誠にありがたいことです。

実際4日間、7時間くらい同じ場所にいるのはしんどいかなーと
思ってたんですが、来てくれるお客さんといちいち刺激のある
お話をしたり、みじんこさんとこのおいしいメニューを食べたり
していたらあっという間でした。

特に印象的だったのは、みじんこ洞さんの常連さんで視覚障害者の
男の子が、私の展示を機会にはじめて屋根裏のギャラリーに
足を踏み入れて、幸い立体作品も半分くらいあったので
どんどん触ってもらえたことです。
みじんこさんがアテンドしてひとつひとつ説明してくださったので、
とても喜んでもらえました。
立体はもとより、絵でも「そこにあると思うだけでいいから飾りたい」と
言ってくれたのです。
もちろん私の絵に限ったことではないですが、「そこにあること」が
絵の生まれる意味なんだろうなぁと改めて気づかされました。


また別の機会に思ったことは書きたいと思います。

とりあえずテンキュー!
そして、今回涙を飲んで来られなかった方たち、全然恨んでないよ。
そのために、こちらに展示作品をアップしたんでよかったら見てくださいね。
http://tamax.hiho.jp/others.html






めばちこギャラリーは階段を二階分上がって、靴まで脱いでもらうという
リスクがあるのでプレッシャーがかかりますが、ギャラリーとしては
本当に面白い場所です。
いかようにも作家によって小さな世界を作り上げることができます。
ぜひまた違うテーマで使わせていただきたいです。

 ADCも受賞した『デザインあ展』に行ってきましたが
恐ろしいことに2時間待ちでした。
展示は子供向けにすべてが体験型らしいので、恐ろしく回転率が
悪いのです。

時間をつぶしてなんとか45分くらいの行列で入場することが
できましたが、場内に入っても人多すぎてデザインフェスタみたいに
なってて大変なことに。
展示はどれも単純明快、良く言えばシンプル、だけど悪く言えば
他愛もなさすぎるものばかりで正直なにがそんなに面白いのか
わかりませんでした。

ソール・スタインバーグの紙袋のマスク、ブルーノ・ムナーリの試み、
そういった単純さは素晴らしいのですが、どうも近年のトップディレクターたちの
「ドヤアイデア」には穿った見方をしてしまいます。
でも大衆は他愛もないオシャレなものが大好きなんですね。

体験型の作品も、わくわくさんが普段からやっているような自宅で
できるレベルのもので、子供たちは今、このくらいの遊びにも
飢えているのかと思いました。

と、僻み混じりに辛口に書いてしまいましたが、オシャレかつ
たくさんの人にイマドキに受け入れられるにはこのくらいの
コモンセンスがちょうどいいんだなという勉強になりました。
アンアン言ってるコーネリアスの音楽+映像は良かったです。
でもコーネリアスの肩書きが「アートディレクター」って・・・!?
 はじまりはシブヤ経済新聞。

http://www.shibukei.com/headline/9272/

毎度おなじみあしたのんきさん主催のぱらぱら漫画喫茶展を
初台のMOTOYAさんのところで開催することになりました。
MOTOYAさんがシブ経に営業をかけてくれたところ
掲載してもらえたのです。
しかも私の作品写真を代表に使ってくれました。

そしたらそれを見たあのMざしテレビがコーナーで紹介したいとの
取材申し込みが。
撮影のためしゃべりに定評のないのんきさん、稲田さん、私の
3人が集まりました。
コメントはあぶなっかしく、テイク6くらいやり直してもらって
やっと撮り終わったという感じでした。
出たことをとても後悔しましたが、幸いオンエアーは5分くらいの
うち、私が映りこんだのは3秒ほどで済みました。
代わりに作品は長く映してもらえたのでほんとによかったです。

シブヤ経済新聞からのMざしテレビ、そしたらあれよあれよと
大フィーバーが巻き起こり、2時間待ちの行列になるほどの
盛況となってしまいました。
やっぱりテレビってほんとに一番の影響力があるんだな。
ついにまとめサイトデビュー。
http://matome.naver.jp/odai/2136607989171849701


こんな一連のことがありまして、思ったのですが
ニック・ダロイシオさんが作って28億円で売れたアプリとかさ、
フェイスブックとかツイッターも、自分の興味ある分野とか
似た趣味の人の情報ばかりが集まる情報のセルフサービス社員食堂化が進んで
これが今アツい!とかみんなこれ見てる!とか思い込むんだけど、
実際世の中的には吉田類の方がアツかったりする、そういう情報の栄養の
偏りがおこるわけじゃないですか。
それって結構怖いことでもあるなと。

そしてこれはもっと私的な感想ですが、今回の大フィーバーを目の当たりにして
まだまだ世間はパラパラ漫画に対して「素直な」「他愛ない」ものを期待しているんだなと。
私は10年以上パラパラ漫画に携わってきて作風もほとんど変わっていませんが、
昔映画が誕生した頃って馬が走ってるだけで人々は喜んでいましたよね。
はっきり言ってまだその段階なんだなと。
パラパラ漫画のヌーヴェルバーグは一体いつ来るんだと。
永遠に来ないのかもしれないと心配になりました。

 アーツ千代田 3331で開催されていた『ワタノハスマイル』を
観に行きました。
http://www.watanohasmile.jp/

お友達の秋元机さんが非常におすすめされていたので。

造形作家の人が、今回の震災のあと宮城県石巻市、ワタノハ地区の
子供達と一緒に校庭に流れ着いた「ガレキ」をオブジェにしている
プロジェクトです。

とにかく可愛かったです。
こんなに「可愛いモノ」は久々に観た気がします。
カラフルな洗面器ややかんやら赤ちゃんのオモチャやなんかを
組み合わせて、笑顔の顔を描いたオブジェはやはり目立ちますが
私は案外しゃもじに目と口を描いただけ、とかもよかったな。

先日友人と話してておもしろかったのが、こどものときっていろんな
おもちゃでごっこ遊びとかするんだけど、キャストが足りないと
その辺の定規とかまでメンバーに入れてたよねって。
リカちゃんもシルバニアも定規も同じ土俵でお互いに話をしてて
それがありえる空想世界では。
もちろんリカちゃんがヒエラルキーではトップで、定規マンは最下層でしたけどね。

なんだかそういう気持ちを思い出しました。
顔のついたガレキを見ると。


ただ・・・
ガレキを使ったとか、ほらみんな笑顔だよとか、子供たちの創造力が
希望だよみたいな、どうしても「震災」というバックグラウンドが
アートの邪魔になると感じてしまう自分もいました。
震災がアートの邪魔になるなんて言ったら炎上しそうですけど。
純粋にアートとして楽しみたいけど、そこに道徳理念的な感情が
入ってきてほしくないというか。

なんとも複雑な気持ちになりました。
こどもたちの可愛い顔がこれがまたどうして・・・

BSの美術番組でルソーを特集していたのですが、知人の肖像画を頼まれたルソーが
張り切って描くんですが、全然似てない件。



ご本人たちを知りませんが(女性はマリー・ローランサン)断言できます、似てないって。
驚いたことに、モデルの顔を隅々まで採寸して、絵の具の色を顔に近づけて、
全力で写実的に描いたというから笑った。
ジョークみたいだけど、とても感動的なエピソードだなぁ。
それが本当の芸術で、ピカソにもできなかったことだと思う。
新年早々いい話を聞きました。ルソー大好き。


BSばかり見ていると通販のCMを繰り返し目にするのですが、ある化粧品会社の社長が
CMで「もし私がこの美容液を作る前にこの美容液を見たとしたら、ほんとに一本でいいの??って
言うと思います」ってタイムパラドックスみたいなSFなことを言うで考えると頭が混乱します。

 毎度お馴染みニヒル牛2さまでのグループ展示、『不思議な本展』がはじまりました。
ニヒル牛店主さまによる紹介ページをごらんください。

http://blog.goo.ne.jp/nihirugyu/e/a9d098c2879e1ad5ab46bb6d2bde1ed1
http://blog.goo.ne.jp/nihirugyu/e/f76ff436e0db37b8ae3338e289597ccd

私のパラパラ文庫をはじめ、絵本・豆本・ボッカチョフさんのトンネルブック・なんだかよくわからない本
などなど、そんなに参加人数は多くないにも関わらずそれぞれの独立した世界観がたっていて
とても見所ある展示となっています。

設営の帰りにいつものボッカチョフさんと、はじめてお知り合いになった佐藤りえさんと
意気投合していきなり飲みにいきました。
佐藤さんはどうりでうちのミーコと同じ模様の猫を飼っていらっしゃるそうです。
佐藤さんの豆本はとても素晴らしくて、中でもペーパーバック放哉という尾崎放哉の
俳句?を大量に収録した豆本は買い求めました。
尾崎放哉って「咳をしてもひとり」という教科書にも載っていたハイパー自由律俳句クリエイターという
知識しかなくて、どことなく惨めったらしい自虐歌が多いのかなぁと思っていましたが
佐藤さんのペーパーバックを読んでいるとそんなこともありません。

「すばらしい乳房だ 蚊がいる」
「汽車が走る 山火事」
とかだからなんだネタの芸人みたいな面白い句もたくさんあります。
ですが基本的に惨めったらしいです。

でも歌人なんてみんな惨めったらしいですよね。

豆本はどうも可愛さを前面推し系か、職人技前面推し路線が多い気がして
あんまり興味をひかれなくなってきたのですが、佐藤さんは仕事の綺麗さと
技術がしっかりあるうえで、自分らしいセンスを活かされています。

ボッカチョフさんはトンネルブックの日本代表になりそうな勢いです。


そんな楽しい『不思議な本展』はもう終わっています。(2013年3月現在)

 ロッポンギ21_21デザインサイトで、田中一光とデザインの前後左右展を見ました。
http://www.2121designsight.jp/program/ikko_tanaka/

日本のグラフィックデザインといえば田中一光。田中一光といえば田中一光。
今さらかな?と思う感じで、多分今の美大や専門学校の学生が見たら
あまり新鮮には見えないかもしれないですね。
パターン化されたカタチとか、原色を使ったりする手法はデジタルの今は
当たり前に見慣れているものですからね。
でもそれってすごいことで、今はよくある文字がでっかくバーンてある装丁だとか、
写真の一部を大胆に切り取ったものとか、そういうの40年くらい前にやってる。
何かにつけて先駆者過ぎる。
80年代に既にビットを使ったデジタルアートに興味を示していたそうです。
やっぱり今流行ってるものを今やってるようじゃ盆栽、じゃなかった凡才なんですよね。
先行き過ぎて理解されないくらいの人じゃないと。

あとやっぱり「手」の世代には敵わないですね。。。
私の祖父も同年代ですが、絵が上手すぎてサヴァン症候群かと思いました。

どうでもいいんですけど寝相アートが流行っているそうで、本も出ていますね。
見ていると、センスがいいものもありますが、私は乳幼児をもつ
母親というのは気が狂いそうなほど大変なんだと思って尊敬してきたので
あれ?意外とヒマなのかな?と思うようになりました。
いやでもきっと、寝相アートをする時間も含めて忙しいのだろう。
 TOKYO ART BOOK FAIRに参加してきました。

法事の関係で初日の内覧会のみ出展という残念なカタチでしたが、
短い時間の中でも爆買いしてくださる方やとても興味を持ってくださる
方がたくさん現れて、費用対効果の高いイベントとなりました。
こちらのイベント参加は2回目ですが、回を追うごとにやはり出展希望者の
数は増えているようです。そのうちデザフェスの二の舞になりそうですね。

見に来てくれた友達も言ってましたが、オシャレの皮をかぶった
信用のできないものが溢れかえっているイベントです。
ZINEてほんとなんなの??
ZINEなんてジンでしまえ!と叫びたくなること多々。
やっていることは一見自由で個性的でアウトローっぽいのに、
実はみーんなお行儀のいい計算されたもので、
お坊ちゃんの水嶋ヒロや小出恵介が不良役をやっているドラマみたいな
違和感を感じるのです。

中にはほんとにかっこいいものを作っている人はいますが、判断も
難しいので、結局「作者の人柄」で判断するほかないのかもしれません。

友人に誘われて、アーティストの植田工さんの個展におじゃましてきました。
おじゃまというのは絵を見た後おしゃべりばっかりしてたから。
植田さんは茂木健一郎氏の書生をされているとか。
書生と舎弟の違いがよくわかりませんでした。

板にチョークなどで殴り描いたおっぱい丸出しの女性や子犬などの
カジュアルな作品ですが、こういう絵がちゃんとした家の廊下に
飾ってあったらセンスいいなと思いました。
2ヶ月おきに1年かけて個展をされるそうです。


次いで、元上司と文化村にてエルンスト・クライドルフの世界。
クライドルフってはじめて知ったんですが、スイスの絵本作家だそうです。
これがとても素晴らしかった!
超絶技巧とユーモアが合わさって、胸を打たれるばかりでした。

クライドルフ自画像

先日村上隆の「芸術闘争論」を図書館で借りて読んで、コンテクスト厨ぶりに
引いて、でもやっぱりそうなのか、真のクリエイチビチーなんて存在しないのだろうか
アートってなんなのだろうかと悩ましい思いをしてたところでした。
でもクライドルフみたいな画家に出会うと、やっぱりそうこなくっちゃねとなりますよ。

私がアートに求めるものは、1に作家性2に純粋性34がなくて5に自然発生ですからね。
村上氏とはまったく意見が違ってしまいます。
村上氏がバカにするゴッホだって好きだし。
でもゴッホは誰がどう見たって負け組!ゴッホみたいな才能あげるからゴッホと同じ
人生歩めって言われたら、ちょっと遠慮したいですもん。
私だって村上氏たちみたいな勝ち組アーティストの方がいいですよ。
でも自分が買う方の立場で、もし億万長者で、村上隆とヘンリー・ダーガーの作品
両方買えるとしたら即決でダーガーです。
ポロックよりルソーがほしいです。

村上氏自身もその辺の自覚はあって、ご自分は綿密な計算と努力で儲けたけれど
若いアーティストのヘタクソなメンヘラアートに「癒される」とも書いている。
おそらくどんなに頑張っても、ダーガーになれないことに劣等感も少しあると思う。
その辺が秋元康にはない村上隆の「可愛げ」かなぁと思いました。

コンテクストなのはわかるけど、人間やっぱり人智を超えたものに出会いたいじゃないですか。
だって私たちが生まれて死ぬことがすでに人智を超えてるんだもの。

 ギンザグラフィックギャラリーでやっていたD-brosの展示「キギ展」を見逃しました。

金環日食は不吉だから見逃してもよかったのですが「キギ展」は連日大盛況で
ちょっと興味もあっただけに悔やまれます。
悔しいのでツイッターで「キギ展」とか検索してみると、美大生や若いデザイナーぽい
オシャレ人間たちのいいじゃんいいじゃん最高じゃんの嵐で余計腹が立ちました。

でもやっぱり見なくてよかったんじゃないかって気もしてきました。
いいんですよ、別に見てもね。だけどD-brosの仕事を見ることが一体何になろうか。
それに刺激を受けちゃっていいのか、みんな。
芸術家は大自然に、動物に、人に、世界に影響を受けて作品を生み出してきました。
言ってみればD-brosはそうやって生まれた産物に影響を受けた二次産物。
その二次産物を見て影響を受けるということは、誰かの排泄物から排泄物を
元にさらにを排泄するようなものじゃないんですか。
美大生やこれから活躍するデザイナーが、そんな排泄物に影響を受けてていいのか。


D-brosと言えばなんとも哀しい思い出の一つに、2008年にやったグループ展に出品した私の両開き豆本
『HALF&half』が、D-brosが同じ年に出したあの有名な『アンドゥ』に似てしまっていることがありました。
こちらが私の作品

こちらがDさんの

両方本を真二つに区切ってめくるというアイデアで、絵柄も似てなくもない・・・
(しかもこっちの方が劣化コピー)
Dさんのは4月に発行されていて、私のは8月だったので文句は言えませんね。
この時点で『アンドゥ』のことは頭になかったけれど、もしかしたら無意識に
目にしていたのかもしれません。
よって『HALF&half』はとても個人的には気に入っていますがお蔵入りです。
ウンコばかり食べているとこういう悲劇が起きてしまうのです。
悲劇と思わないで平気で発表する人も多いですけどね。