NHKの『100分de名著』を観てからというもの、

アドラー心理学、及び代表研究者である岸見一郎先生に

興味を持ちました。

アドラー心理学とは、とても実践的でありながら

かなり大胆で人生ががらりと変わる劇薬のような

心理学であるそうです。

ざっくり一言で言うなら「他人は他人。自分は自分。」という

感じなんでしょうかね。

アドラー心理学では「課題を分ける」というんですけど、

たとえ自分の子供であっても他人の課題には介入しないのが

アドラー流です。

 

特に子育てについては目から鱗のことばかりで、私が求めていた

教育はこれだ!と思えるものでした。

たとえば、アドラー流子育てでは子供をほめることも

しかることも教えることもしません。

それらはすべて「上から下へ」なされる行為であり、

たとえ相手が子供であっても上から目線はいかんのです。

子供が悪いことをしたときも、頭ごなしにしかるより

「話せばわかる」。

「これこれこういう理由で次回からしないでいただけますか」と

お願いすればいいのです。

逆にほめたりおだてたりするのもよくありません。

自分と同等の相手、例えば友達や同僚がなにかしたときに

「よくできたね!」と言えば、相手はバカにされたと感じるでしょう。

子供を対等に扱うアドラー流では、ほめるのではなく感謝を

伝えるといいます。

静かにしてくれてありがとう、残さず食べてくれてありがとう。など。

子供が何か達成したり完成させたりしたとき、まあ普通の

親だと「すごいね!天才!」などとついほめてしまいますよね。

そういう風に育てられると、ほめられなければやる気にならない

つまりは他人の評価ばかり気にしてしまう「承認欲求の強い大人」に

なってしまうのだとか。

私もこれまでは、息子がブロックで何か作って見せてきたり

できなかったことができたときついほめてしまっていたのですが

アドラー本を読んでからほめることはやめました。

 

その代わり「この赤い屋根がアクセントになっていて特別な

雰囲気を醸し出しているね」とか「このぐちゃぐちゃな部分は

何を意図しているのかな」などと語りかけています。

多分通じてないけど。

元々子供を子供扱いすることに違和感がありました。

子供は大人の後輩ではなく、先輩だと感じることが自分の子供と

接していてよくあります。

私は子供のころの自分をパイセンだと思っていますし。

だから子供を仲間として扱うアドラーの考えはしっくりきました。

 

また自分にとってみても、アドラーの教えはすごく救いになることが

多くて、ここ数年結婚生活や社会生活の中でとくに自己肯定感、

貢献感が感じられず苦しい日々が続いていました。

アドラー心理学の中に「ただ自分が存在していることが

誰かの役に立っている」という項目がありました。

たとえば家族が病気になったとき、ただ生きていてくれるだけで

どんなにありがたいかを痛感しますよね。

時短勤務で働く今、自分より年下の子たちが活躍していることや

自分が会社の役に立っているのかとか、家庭内では自分が役割を果たせて

いるのか悶々とすることがあります。

でもアドラー的には「上も下も見ない。ただありのままの自分が

するべきことをする」のが幸せな人生なのです。

(あくまでも私の解釈です)

 

どうですか、このアドラー。やばいでしょ。

それでアドラー研究の第一人者である岸見一郎先生の大ベストセラー

『嫌われる勇気』がなんとドラマ化したんですよ。

心理学をドラマ化って、それも主役はあの、香里奈です。

そう、アドラー的には股を広げている写真を見て、視聴者が香里奈に

不快感を持ったとしても、それは視聴者の課題であって香里奈自身が

気にすることではないのです。

そんな香里奈で再現したドラマ『嫌われる勇気』。

私は今ドラマを観ないことにしているのでまだ観てないんですが

機会があったら観てみようと思います。

 

 

 

 

コメント
なるほど!アドラーってそういうのですか。
私は子供の頃、子供のくせに、子供扱いされると猛烈にムカついて、子供扱いしてくる大人を全員バカにしていました。当時はよくわかってませんでしたが多分、「この人は私と話す気が本当はないんだな」ってところにムカついてたんでしょう。やな子供ではありましたが、一理はあったんだとわかって救われる思いです。
  • by ひらたまき
  • 2017/01/26 8:29 PM
ひらたさま
そういうお子さんだったんですね^^
私も記憶に残っている大人は対等に接してくれた
人ばかりですね。
逆に大人になってからは子供の扱い方がわからなくて
苦手だったんですが、なんてことはない、普通の
大人と同じでいいんだと思ったらラクになりました。
  • by tamax
  • 2017/01/30 12:31 AM
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